【評価感想】返校 -Detention-

こんにちは。蓮根です。

今回は返校 -Detention-だ。
返校タイトル

ちなみに、Detentionは拘留って意味。なるほど、拘留されちゃうんだね。

最初にぶっちゃけてしまうと、ホラーは苦手。
今までに入ったお化け屋敷はホーンテッドマンションくらいだ。

これ、面白そうな気がするからレビューしてみたい反面、怖そう。
みりんちゃんとどっちがプレイするか話し合い、壮絶な譲り合いの末、僕がやることになった。

みりんちゃん、怖がり。

ホラー苦手な人がやるとどうなるか、しっかりお伝えするよ!

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

C評価

内容

1960年代、蒋介石時代の台湾。学校を舞台としたホラーアドベンチャーゲームだ。
このゲーム、白色テロ時代という台湾の歴史的な背景が、ストーリーに大きく影響している。
もしこのゲームをやるなら、事前にWikiの白色テロを読んでおいた方が楽しめると思う。

ゲームは学校で男子生徒ウェイが授業中に居眠りし、目覚めるところから始まる。
ウェイ居眠りから起きる

目覚めると教室には何故か誰もいなくなっており、黒板に「台風警報」と書いてある。

そんなに長い時間居眠りしていたのか、季節外れの台風なのか、訝しく思いながらも急いで帰宅するために外へと向かう。
外に行く途中にある講堂。講堂で椅子に座って寝ていた女生徒レイと出会う。
講堂でレイと出会う

2人は雨の中一緒に帰路を急ぐが、橋が崩落しており学校から外へ出られない。
学校から出られない

強い雨を凌ぐため一度教室に戻り、電話で助けを呼ぶことにする。
レイは1人教室に残り、ウェイは校内で唯一電話がある校長室へと向かう。

だが、1人取り残されたレイが講堂で発見したのは変わり果てた姿になったウェイだった。

ここまでがこのゲームの導入部分だ。

横から見た画面になっていて、左右の操作、気になるところを見る、入る、メモを見る、道具を使うといった操作ができる。
見るところは目のアイコンが、入るところは扉のアイコンが出るのでボタンを押すだけ。
どこを見ればいいか分からないというようなことは無い。親切設計だ。

重要なものは拡大表示されて詳しく調べられる。
黒電話

ゲーム中で手に入れた手掛りは手帳に記録されて、いつでも見ることができる。
忘れちゃった、というような心配はない。
手掛り

このゲームで変わっているのはメモの存在だ。
途中で拾った紙切れなど、手掛りと同じようにいつでも見ることができる。手掛りと違って、意味が分からないものが多いはずだ。だが、ストーリー上意味がある。
メモ

ゲームオーバーは殆んど無いが、一応幽霊が敵として歩いている。
幽霊に攻撃を受けまくるとゲームオーバーになるものの、特に罰則無くやり直せるので心配はいらない。

幽霊は決まった場所におり、息を止めて歩けば幽霊に見つからないで通り過ぎることができる。
息を止めているとだんだん視界がぼやけてくる。
幽霊と会って息止めている

このゲーム、こういった細かい描写が際立っている。
単純に作ったら動きが無いような画面でも、例えば切れそうな蛍光灯がチラチラしたり。
そういった描写が、また怖い。

音も基本的に無く、効果音が響くことになる。
これも、幽霊の叫び声や電話の音、ドアの軋む音など、うまく出来ている。幽霊の声はビビりとしては相当怖いのだ。

ストーリーは、最初何なのか全然分からないで進めることになる。
むしろ、何をするんだっけ?という感じになってくる。
学校を脱出するという目的で始まったのに話が広がっていって、良く分からないけど先に行けばいいかな、という気持ちでやっていた。

だけど、ストーリーの意味が途中からわかってくる。
これまで拾った何気ないメモの意味とか、全部繋がってくるのだ。

白色テロ時代の台湾というものだけに、とても重いテーマだ。
ゲームの難易度は高くなく、謎を悩んで解くという部分は無い。それよりも、ホラーの雰囲気と、ストーリーを楽しむゲームだと思う。

コスパ

エンディングは一応マルチエンディングになっていて、TRUEエンドも見て5時間くらい。
ストーリーが分かるようになってからは、結構夢中になって、一気にやってしまった。

とは言え、値段が1000円越えているから、普通かな。

感想

まず、怖さ。このゲーム、怖いです。

すごい怖いシーンがある、ってことは無い。でも、出てくるアイテムとか、背景とか、幽霊の動きとか、全部怖いんだよね。
常に雰囲気が怖い。怖がらせるところは手を抜かない強い意思を感じる。
序盤はそこまで引き込まれる感じが無かったのもあって、怖いからやりたくないな、と思うくらいだった。

更に、いつもは電車の中で音を出さないでやっていたんだけど、テレビに繋いで音出したら、マズイ。怖さ倍増。

怖がりの人は、携帯モードで音無しでやることをお勧めします。

このゲームは、ストーリーのネタバレしたら何も面白くないと思う。
だんだん出てくる情報が繋がってくる。背景を推測できるようになって、既に持っていたメモも、こういう意味だろう、と考えられるようになる。

中盤までは情報が少なくて、序盤は雰囲気怖いゲームってだけでしか無かった。最初は意味が分からないと思うけど、途中からは映画を観ているようにストーリーを楽しめる。

このゲームをやるなら、TRUEエンドは絶対見た方がいい。これを見るかどうかで、このゲームの評価が変わるくらいだ。TRUEエンドの行き方は分かりやすいと思うけど、もし分からなかったら攻略サイトを見てもいいだろう。

ちなみに僕の場合、分からなくて時間が掛かったところが1つあった。最序盤で手に入るシンナーを使う場所だ。
それ以降は、特に困ることは無かった。

非常にメッセージ性の強いゲームなので、プレイする人を選ぶゲームだと思う。
ホラー好きというだけでやるのはおすすめできない。それよりも、テーマに興味ある人はやってみて欲しい。

おすすめ対象の人

戦時中の生活を描いたような映画を楽しめる人