【評価感想】刑事J.B.ハロルドの事件簿 マーダー・クラブ

こんにちは。蓮根です。

このゲームは、小学生の時にパソコン雑誌で見て覚えていた。
当時面白そうに思っていたので、懐かしくて購入。
タイトル

ゲーム内容を説明したら、みりんちゃんが「エンディングまで一本道なんでしょ。本読むのと変わらないでしょ、ねえねえ」とディスってくる。

だが、違う。全っ然違う。

ゲームの歴史をわかっていない。
これが王道のコマンド選択式アドベンチャーだ。当時はそれなりに流行りのジャンルだったのだ。
ちなみにこのゲーム、1986年に発売されたもののSwitch版だ。

1980年代はエンディングが1つしかなくて、コマンドを選択して進めていくアドベンチャーゲームが沢山あった。ストーリーの分岐なんて、無いのだ。
有名どころでは堀井雄二の三部作(ポートピア連続殺人事件、オホーツクに消ゆ、軽井沢誘拐案内)やジーザスなど。ウィングマンみたいな、アニメのゲーム化も多かった。
今どきのアドベンチャーゲームみたいに、マルチエンディングだったり、アクション要素があったりというような派手さは全然ない。
でも、昔のゲームだって面白いものは沢山あったのだ。

例えばAKBを好きな人がいるとする。
その人がおニャン子の映像見てみたら、昔の映像だから古臭く感じるだろう。でも、映像は古臭くても可愛いと思う娘がいるかもしれない。
見せ方は変わったかもしれないが、アイドルの可愛さもゲームの面白さも普遍的なのだ。

 

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

B評価

 

内容

主人公は刑事。殺人事件を解決することが目的だ。

「移動」「関係者の事を聞く」「その他の事を聞く」といったコマンドを選択して情報を集めていく。
最初は事件現場など数か所にしか行けず、被害者の関係者にしか話を聞けない。
最初に行ける場所

関係者に話を聞いていくと、新たな情報がわかる。
新しい関係者がわかったり、その人がいる場所に行けるようになる。
新しい場所に行けるようになった

そうやって、会える人が増えていき、新しい事実がわかり、証拠品を取ったりして話を進めていく。
行ける場所が増えた

新しい事実がわかれば、既に会った関係者にその事実について聞いていく。
これを繰り返していき、少しずつ犯人を特定していくのだ。
関係者に聞く

このゲームで面白いのは、「捜索の許可を取る」「逮捕の許可を取る」というコマンドがあることだ。
怪しい場所があるのに詳しく調べられない!という時には証拠を固めていって捜索の許可をもらい、嘘をついていそうな奴は証拠を集めて逮捕し追い詰めていく。

ゲーム性

簡単に言ってしまうと、フラグ立てゲーム。

新しい事実がわかった時に「この人に聞けばいい」と当たりがつけばいいが、わからなかった時は片っ端から聞いて回るしかない。とにかく、何度も何度も同じ場所に行くことになる。
ストーリーを楽しめなかったら、苦痛な作業になりそう。

コスパ

クリアするまでに5時間くらい。
みりんちゃんの言葉を借りれば「本」ということになるけど、今どき文庫本でもこれくらいの値段はする。
僕は十分楽しかった。

感想

どう考えてもコイツを逮捕すれば、と思っていてもなかなか逮捕できなかったり。
突然考えてもいなかった人を逮捕すると言い出したり。
そういう意味ではサプライズの多い主人公だ。

新しい情報がわかったら手当たり次第聞けば、必ず先に進める。基本的には総当たりすることになる。
でも、「この話はコイツに聞けば知っているかな」と思ってその通り進むと、自分でストーリを進めているという感じでとても気分が良い。そこがコマンド選択式アドベンチャーゲームの楽しいところだ。

ちょっと辛いところは、登場人物が多いのでなかなか名前を覚えられないところ。
人物紹介をボタン一つで見れるような機能があれば良かったんだけど、覚えるまでは誰が誰かわからないで苦労した。

ストーリも満足感あり。終盤の展開が良く、きちんと伏線を回収しきっているところに好感を持てる。

マリオやドラクエは松田聖子だ。一世を風靡して、今でもみんな知っている。
時代を代表することは無いけど、当時人気があった。今でも頑張っている。そんな、渡辺満里奈みたいなゲームを手に取ってみるのもいいんじゃないか。

こんな人におすすめ

推理小説好き、コマンド選択式アドベンチャーゲームを経験してみたい人