【評価・感想】FRAMED Collection

こんにちは。蓮根です。

今回はFRAMED。

このゲームは公式の説明を読んで気になっていたゲーム。国内外の数々のゲーム賞を獲得したノワール調パズルゲーム、アニメーション漫画のコマ(フレーム)を並び替え、と言う感じです。

ゲーム賞を獲得したっていうゲームって、ちょっと変わった操作のパズルゲームで世界観が不思議なものが多いイメージ。面白いこと考えたねとは思うけど、純粋にゲームとして見たときに面白かったって言えるのは半分くらいとかかな、というイメージです。

そんなことを言いながら、でも気になっちゃう。という訳で購入です。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

C評価
これは面白い。ストーリーとか雰囲気楽しむのが中心ですが、パズルはオマケ以上に良く出来ています。

内容

このゲーム、FRAMED1とFRAMED2がセットになっています。どちらもゲームのルールはまったく同じ、しかもストーリーは関連があるのでお得感が凄いです。

さて、肝心のゲームの内容です。

舞台は都会。スパイとそれを追う刑事の物語です。
ゲーム中に説明や会話は一切なく、ストーリーは漫画表現のアニメーションで理解するだけ。これが程よく理解でき、程よく想像を膨らませる必要があります。

ゲーム自体、物語の漫画を読んでいるような形式になっています。1つのストーリーの途中経過が1ページずつになっている。その1ページのパズルを解くと次のページに進める、といった具合ですね。

実際のパズルは、公式の説明通り、漫画のコマを入れ替えて物語を変えていく、といったもの。
例えば一番最初の方のページですが、警官に追われて部屋に入ってきた主人公。そのまま進めると、後ろから警官に撃たれてやられてしまう。バッドエンドです。

それじゃあ、もし部屋に入ったすぐのところにテーブルがあったら。漫画のコマを入れ替えて、テーブルがあるコマを最初に移動します。

すると、部屋に入ってきた主人公はテーブルにダイブ、そのままひっくり返ったテーブルが盾になって銃弾を防いでくれました。主人公は窓を突き破って外へ脱出、無事次のページへストーリーが進みます。

画像ではわかりませんが、動かない漫画では無くて、1つ1つのコマがアニメーションとして動きます。3次元的に人がコマの手前から奥に走るケースもあれば、横から見た場面として動く場合もありますが、どれもとても分かりやすい。
一切説明が無いゲームなので、分かりやすさはとても大切だと思いますが、文句なしです。

ゲームの操作はボタンでコマを選択してスティックで入れ替え。これも分かりやすいです。
Yボタンでストーリースタート、Xボタンで倍速でアニメーションすることも可能です。ちなみにタッチ操作もOK。

これは迷路のページ。

警官が待ちかまえている道を、うまくマスを入れ替えることで警官に会わずにすり抜けるようにします。
このページ、長いマスを90度回転することが出来ます。移動できるマスと回転できるマスがあって、回転できるマスは移動できないところがポイント。複雑になり過ぎず、難易度が丁度いいです。

そして他にも仕掛けはあります。コマの再利用が出来る、というもの。順番にコマのアニメーションが進んでいきますが、その途中で一度使ったコマを差し込むことが出来るというもの。

例えばこのページ、女性がまっすぐ進むと警官に捕まります。

そこで回転扉を警官の前に持ってくることで、最初の警官はやり過ごせるようになりました。

ですが、最後のコマで警官に捕まります。

なので、最初の警官をやり過ごした後に、更に回転扉のコマを使います。

そうすることで、最後のコマでも警官を避けることができました。

こういった感じで、1つ1つのコマで上手くいかないところを考えて、どんなコマがあれば上手くいくようになるかを考えるのが面白いところ。アニメーションが気が利いていて良いんですよね。意外な行動をして回避出来たりと、少しコメディっぽい部分もあります。

ただ、このゲームの魅力は何と言ってもハードボイルドな世界観。
一言もセリフは無く、登場人物の表情もわからない。1つのカバンが問題になっていますが、カバンの中に何が入っているのか。登場人物の関係は何なのか。
完全に想像する部分もありますし、ヒントがある部分もあると思っています。

各ページのアニメーションがスパイスになって、登場人物のキャラが膨らんでいく。そしてストーリーに夢中になる。
そんなゲームだと思います。

コスパ

1100円で3時間以上プレイ。
FRAME1、2とも1時間強でクリアするボリュームです。ちょっとボリュームは少ないです。

感想

アドベンチャーゲームと考えても、値段の割にボリュームが少ない。これが欠点ですね。

ただ、全体の雰囲気は最高です。音楽も世界観に合っていて、ゲームを楽しんでいるのか雰囲気を楽しんでいるのかわからない、というか雰囲気を楽しんでいました。
ゲームも、単純に目に見えている部分だけではわからない、思っていもいなかったような動きをすることがあるのが良いところ。論理的なパズルだったら、そんなの分からないよ!と腹が立つかもしれませんが、これは世界観を楽しむゲーム。アニメーションの出来の良さもあって、素直に楽しめます。

ストーリーも分からないなりに、想像で補完して楽しめます。1と2の関係について、Twitterで意見を貰ってやり直してみたりしました。面白い。

ハードボイルドな世界観を楽しみたい人には本当にお薦めです。
ボリュームが少ないことは理解して買った方がいいです。

こんな人におすすめ

・ハードボイルドな雰囲気を味わいたい人
・漫画のコマを入れ替えてストーリーを変える、というルールに興味を覚えた人

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