【評価感想】セブン・ビリオン・ヒューマンズ

こんにちは。蓮根です。

今回はセブン・ビリオン・ヒューマンズ。

プログラミングを題材にしたパズルゲームで、ヒューマン・リソース・マシーンの続編という感じだ。

ヒューマン・リソース・マシーンは結構面白かった。
なので、これが発売された時から買おう、買おうと思っていたのに、だいぶ遅れてしまいました。
見た目はヒューマン・リソース・マシーンにとても似ているし、題材も一緒。

でも、やってみるとだいぶ遊びごたえが違う。

ヒューマン・リソース・マシーンの時にも書いたけど、僕は仕事でソフトウェアの開発をやっている。
それなので、プログラミングがそれなりに出来る人の感想と思ってください。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

A評価

面白い。ちゃんとパズルでした。

内容

どんな仕事もマシーンがやってくれる未来。

働かなくてもよくなった人間たちは、やっぱり仕事を欲しがった・・・ってマジか、止めようよ。

そこでマシーンが人口分の仕事を用意してくれた、というストーリーだ。

しょうがない、仕事するぜ!

ヒューマン・リソース・マシーンと違って、上司はマシーン。見た目は同じだけど。
沢山の人に仕事を与えたので、今回命令を与えるのは複数の人になる。並列処理ってことね。

さて、最初にも書いた通り、プログラミングを題材にしたパズルゲーム。
決められた命令を並べると、人がその通りに動いてくれる。それで決められた課題をクリアすればオッケーだ。

例えば1面(1面はストーリー見るだけなので、本当は2面だけど)。
3人の人がいて、1歩下にパネルが置いてある。これを拾って、床に戻せばいい。

使える命令は、「step」「pickUp」「drop」の3つ。単語で意味が想像できる通り、移動、拾う、置く、という命令になる。

3つの命令を組み合わせて命令のリストを作って実行すると、上から順に実行する。
この時、3人ともそれぞれが、同じ命令のリストを見て上から順番に、その通り行動してくれる。

なので、まずは1歩下に歩くように命令を書く。「step」の命令をリストから引っ張ってきて、方向を下に設定すれば良い。

続けて、拾う、置く、と命令を書いていく。
「step」の次に「pickUp」「drop」をリストに置いていけば完成だ。

実行を押せば、全員が命令通り行動してくれる。

ちゃんと与えられた指令をこなしていれば、クリアだ。

プログラムやったことなくても簡単でしょ?

面を進めていくと使える命令が増えるのも前作と同じ。
命令を実行する条件を指定できる「if」「else」、命令実行する箇所を移動する「jump」、人の記憶に値や場所を記憶しておける「set」、計算する「culc」など。他にも沢山の命令がある。
今回は場所の概念が出来たので、近くの何か(パネルとか壁とか)を記憶する「nearest」、周囲の8マスを順番に処理する「forEachDir」なんて変わったのもあり。

また、最終盤では他の人が何かを言う(「tell」)まで待つ「listen」なんてコマンドまである。

前作との大きな違いのひとつは、分岐条件がわかりやすくなったこと。
前作では「JUMP IF ZERO」みたいな命令があって、ある値が0だったらジャンプ、みたいな表現だった。これが結構難しくて、AとBが等しいことを条件とする場合でも、A-Bを計算して0かどうかをチェックする、と考えないとダメだった。
今回は普通のプログラムで使うIF文が使えるので、シンプルにA=Bと書くことができる。プログラム未経験者でも、こっちの方が分かりやすいと思う。

そしてもう1つの大きな違いは、このゲームの特徴である人が沢山いるということ。
全員が同じ命令リストで動くこと、人と人で情報のやり取りがあまり出来ないことが、頭を悩ませる原因になる。

ゲームはステージクリア型で、全69ステージある。
どうしてもクリア出来ない、という場合は、5ステージまでスキップすることが出来る。

これも前作同様だけど、やりこみ要素として行数目標とスピード目標がある。
行数目標はクリアした命令数の数、スピード目標はクリアの実行時間(人が動いている時間)で、ステージ毎に目標が決められている。

更に更に、補足情報として「現時点で判明している最短解法」での行数とスピードも表示してくれている。スタッフの最速記録ということだ。
僕は途中で諦めたけど、序盤はスタッフ記録に並ぶまでついつい考えてしまった。マリオカートでスタッフゴーストと競う気分だ。
上の写真では、行数もスピードも目標はクリアしている。でも、スピードはスタッフ記録からは10秒も遅い。くそー。

もちろん、楽しみ方は人それぞれ。
行数目標、スピード目標にこだわらず、少しやってみて難しいようならスキップを使えば、最後まで行けると思う。
やってみて、目標が気になるようだったらチャレンジしてみても良いし。

突き詰めることも出来るし、軽く楽しむことも出来る、良質なパズルゲームだと思う。

コスパ
全部のステージを、行数目標とスピード目標をクリアするまで35時間くらい。
値段は1500円。とても楽しかったし、十分すぎるくらい元を取ったと思います。

感想
これはお薦め。
もし前作をやったことが無い人でも、前作よりこっちをプレイした方が良いです。

何が良いって、1つ目はわかりやすいこと。
前作はあまりにプログラミングそのまま過ぎた。
同業の人なら理解してくれると思うけど、前作の、入力・出力があって、それを満たす処理を書くって、IPOそのままなんだよね。バッチ作る仕事とかプログラムコンテストと全く同じ。未経験者には敷居が高い。
それでも楽しかったけど、今作みたいに色々な条件を満たす方がゲームとしては楽しめる。

それに、IF文が分かりにくかったのはさっき書いたけど、値操作もメモリ操作みたいで、今どきのプログラム言語をやっている人でもわかりにくくて敷居が高い。

2つ目は、ゲームっぽさが強くなったこと。
今作の大きな改良点は、キャラクタの移動があることだ。これで、ロジック書いているだけ感が無くなって、命令をするけど人が動いているって感じになった。
このおかげで、相当にパズルとして取っつきやすくなったんじゃないかな。

3つ目は、解法の柔軟性があること。
複数人が出てくるので、並列処理でうまくやるのが一番早い解法のケースが多い。
でもそれを作るのが難しい場合は、時間は掛かる処理になるけど1人だけ操作するような命令を書いたり、頑張って1人1人を特定して操作するような命令を書いたり。

やり方が色々あって、素直に楽しめた。
LISTENERが使えるようになった後でも、スピード目標クリアするためにはほとんど使わなかったりしたし。

前作よりも普通のプログラムに近くなったと同時に、前作よりもパズルとして楽しみやすくなった。
気になる人は、是非試してみて欲しい。

こんな人におすすめ
・プログラミングに興味あるけど、ゲーム感覚でやってみたい人
・良いロジックを書くと楽しいって人

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