【評価・感想】Return Of The Obra Dinn

こんにちは。蓮根です。

今回はReturn Of The Obra Dinn。

このゲーム、以前から良い評判を耳にしていたんですよね。
見た目はとても地味、それで評判が良いのは内容が良いからに違いない!と購入です。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

A評価
新鮮な本格謎解きです。本気で本物の本格派。

内容

Obra Dinn号は船。客船です。
1803年、イギリスから喜望峰に向けて航海をしていたObra Dinn号が行方不明になるが、1807年に突如帰着する。だが、乗客60名は誰も居なかった。船を管理する東インド会社は保険調査員を派遣する、というところからゲーム開始。東インド会社は19世紀後半まで有った、アジアとの貿易独占権を与えられていた会社ですね。

プレイヤーは保険調査員になり、全ての乗客の身元と、乗客に何が起きたかを記述する、というゲームです。

行方不明になったのは4年前、船内に行ってみても何が起きたかは何も分かりません。だけど主人公には懐中時計「メメント・モーテム」があります。意味は「死の記憶」とかで合っているかな?この懐中時計を死体に使うと、死んだ瞬間の世界に入り込めます。

ゲームは、Obra Dinn号に乗り込むところからスタート。
操作は左スティックで主人公を操作。ボタンでドアを開けたり、メメント・モーテムを利用したり。あと、調査報告書を見たり、書き加えたりすることができます。

ゲームの流れは、Obra Dinn号に乗り込んで、死体を次々と見付けてはメメント・モーテムで死んだ瞬間の世界に入り込んで、乗客の身元と何が起きたかを調査報告書に記載していく、というように進みます。

調査報告書は、ちゃんとObra Dinn号で発生した事件ごとに章立てされていて、メメント・モーテムで見た世界が、どの事件に当たるのかわかるようになっています。しかも、メメント・モーテムで見た世界は、その時の音声(セリフ)付き。

これなら、全部の死体にメメント・モーテムを使えば、調査報告書が埋まるんじゃない?って思うでしょう。僕もそう思って、気軽に全部の死体にメメント・モーテムを使いました。死んだ人を眺めて次、とやっていましたよ。
ですが、全部見終わった時に身元が判明したのは数名。とにかく、身元が判明しない。具体的に言うと、写真のこの人が乗客名簿のどの人か、名前を特定できない。
音声があるので名前を呼んでいるところもあるのですが、それだけで特定できるのは本当に少ない。僕の場合は、全部のメメント・モーテムを見たところでヤバイと思って本気になりました。

メメント・モーテムで入った世界は、その時の瞬間を切り取っているので、死んだ人以外も船内の状況がわかります。色々なところを見て回ると人を特定できるような情報がありますし、乗客名簿をちゃんと見れば色々な付加情報があります。そういった付加情報とメメント・モーテムから得られる情報を突き合わせて、少しずつ特定するという作業になります。

確定した情報を探すよりも、状況証拠を繋ぎ合わせたり、推測したりという作業がメイン。たぶん特定方法はプレイする人によって違うと思います。それくらい、答えが書いてあるという状況は少なくて、何かをヒントに推測するという作業が重要です。

人の写真に対して、名前と何が起きたかを埋めていくのですが、3名正解を埋めるごとに「調査が進んだ」となって記載した内容が確定します。言い換えると、1人だけ適当に埋めてみても正解かどうかわからない。上手く出来ています。

さて、このゲームはこんな厳しくも考えるのが楽しい謎解きがメインのゲームですが、調査が進んで行くとObra Dinn号で何があったのかが理解できるようになっていきます。全貌が理解できた頃には、60名の乗客がどんな人か印象を持っていると思います。僕も応援する人とか、嫌いな奴とかが出来ていました。

最終章でそこから更に進むストーリー。
動画は無く、メメント・モーテムで見られるのは切り取った瞬間なのですが、セリフが各乗客の現地語なのがとても雰囲気があり、最終章を見る頃にはストーリーに夢中になれると思います。

謎解きアドベンチャーと簡単に括って良いのか躊躇するほど独特ですし、本気の謎解きなゲーム。
ヒントが無いので詰まったらどうしようも無くなってしまいます。人を選ぶゲームだと思いますが、独自の境地を切り開いた名作だと思います。

コスパ

クリアまで15時間以上。
2250円とインディーズゲームではまあまあのお値段ですが、納得しています。

感想

本気で謎解きを楽しみたい人にお薦めしたいゲームです。

これは本気でやらないと、と思ってからもう一度全部のメメント・モーテムを見て、ちゃんとメモしてとプレイしました。ちょっとした情報から出身国を調べられないかネットで検索したりして、相当本気の謎解き、というか調査ですね。そんなプレイになっていました。

とにかく考えるのが好きな人向きです。

そしてもう1つがストーリー。このゲームの表現は映画的だなあと思っていて、特に終盤の構成は映画を観ているようでした。エンディングは映画館でスタッフロールを眺めている気分。
謎解きで推されるゲームだとは思いますが、ストーリーや演出も素晴らしいと思っています。
アドベンチャーゲームの、「映画の主人公としてストーリーを体感できる」を体現しているゲームかな、と。

てっきり古いゲームのリバイバルかと思っていたのですが、2018年に作成されたゲームなんですね。作者が昔のPCゲームのような見た目のゲームを現代風にというこだわりで作成したゲームらしいですが、このグラフィックがとても合っていたと思います。これがカラーだったり実写だったら、この雰囲気は出なかったかな、と。
それも、ちゃんと書き込まれているからこそ。プレイしていて、オブジェクトが何を指しているか分からないということはほとんどありませんでした。ちょっとだけあったけど、困らなかった。

見た目はとても地味なのですが、プレイしてみるとその白黒も演出と思えるようになるくらい、グラフィックも良く出来ていたと思います。

本気の謎解きを楽しめることが前提にはなりますが、考え抜かれて作られた最高のアドベンチャーゲーム。
興味ある人は是非プレイしてみてください。

こんな人におすすめ

・アドベンチャーゲームでストーリーを楽しむのが好きな人
・本気の謎解きにチャレンジしたい人

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