【評価感想】ヒューマン・リソース・マシーン

こんにちは。蓮根です。

今回は「ヒューマン・リソース・マシーン」だ。
タイトル

このゲームはSwitchで発売が決まって紹介文読んだときから面白そうで、発売されてすぐに買った。

みりんちゃんにこのゲームの話をしはじめたら、「それって仕事?仕事でしょ、仕事でしょ?」と続きを聞いてくれない。
仕事じゃない、ゲームだ。パズルゲームの話だ!

プログラミングだから仕事というのは短絡的すぎる。
与えられた条件や制約の中で答えを導き出す、これをパズルと呼ばずに何というのか。大切なのは本質だ。
海原雄山先生もサラダ勝負の時に「生で食べてうまい野菜を食べればいい」と仰って、トマトの鉢植えをサラダだと言い張ったではないか。生野菜だったらサラダだという本質を見切っているのだ。痺れる!
さすが飲食業界のプレゼン王。そのプレゼン能力、見習いたいものです!

ちなみに僕は、仕事でソフトウェアの開発やってます。

 

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

B評価

 

内容

最初に少し書いたけど、プログラミングを題材にしたゲーム。
プログラミングが分からない人は、決められた命令を並べて課題をクリアすると言えばわかるだろうか。

左のベルトコンベアから入力の値が流れてきて、その面の課題にあうように右の出力のベルトコンベアに置いていけばいい。

例えば1面。
1面の課題

使える命令は2つだけ。
「→inbox」は、左のベルトコンベアからパネルを1つとる。
「outbox→」は、手に持っているパネルを右のベルトコンベアに置く。

課題は「コマンドを組み合わせ、左のコンベアにあるパネルを右のコンベアに運んで」というもので、左のコンベアにはパネルが3つ。
なので、「→inbox」「outbox→」を3回並べればいい。
1面実行中

簡単でしょ?

最初は簡単だけど、少しずつ使える命令が増えてくる。
「jump」が使えて、「copyfrom」が使えて。
「jump if zero」といった、この場合にはこの処理をする、という分岐が出てくるあたりから複雑になると思う。
コマンド増えた

プログラミングやったこと無いし、、、難しいかも、と思うかもしれないけど大丈夫。
命令が増えるときは、うまく命令の使い方を説明するような面が用意されている。

更に、面をクリアすると先に進めるようになるけど、エンディングに行くのに絶対クリアしないといけないルートと、クリアしなくてもいい難しい面のルートが用意されている。
ステージのルート

ちょっと難しいなあ、という人は正ルートだけを進めればエンディングまで行ける。

更に更に、このゲームのやり込み要素が面白い。
課題をクリアすれば先に進めるんだけど、それぞれの面には「サイズ目標」と「スピード目標」が設定されている。
サイズ目標とスピード目標

命令を並べたものをプログラムと呼ぶけど、サイズ目標はプログラムの命令の数、スピード目標は課題をクリアするのに実行した命令の数となる。
同じじゃない?と思う人がいるかもしれないけど、同じ命令を何回も実行することがあるので、違うのだ。

これが、熱い。とにかく、熱い。

この2つの目標をクリアするための独自の実装テクニックがある。それを探し出すのが最高に楽しい。
どうやってjump文を減らすか、copyをどうやればなくせるのか。プログラミングを出来る人でも、結構悩むと思う。

操作は携帯モードではタッチ操作可能、TVモードではJOYCONを画面に向けて操作する。
Wiiみたいな感じだ。
ちょっと反応良すぎな気もするけど、何も違和感なく楽しめる。センサー無しでこんなことが出来るなんてびっくり。

ゲームバランス

プログラミング経験者にはクリアだけなら難しくないと思うけど、サイズ目標とスピード目標の達成がいい塩梅に難しい。かと言って、いくらやってもクリア出来ないということもなく、程よい難易度だと思う。

自分が経験者なので、プログラミング未経験者にとってどうかは分からない。
でも、親切なゲームだということは間違いないと思う。

コスパ

全部の面を「サイズ目標」「スピード目標」をクリアして、15時間くらい。
楽しかったし、1000円でこれはコスパ良いと思う。

感想

このゲームの命令はゲーム用に作られたものだ。コンピュータを動かす根本の部分で使われるような命令に近くて、普通にプログラムを作るような場合は、もっと便利な命令が用意されている。

基礎的な命令しかないから、色々と工夫のし甲斐があってパズルとして成り立っていると思う。
素直に、考えるのが楽しいゲームだ。

今、学校の授業でプログラミングがあるとか話題になっているけど、その学習用にはちょうどいいだろう。
学校でどこまで教えているのか分からないけど、ゲームでプログラミングの考え方をきちんと覚えられる。実は、プログラミングで難しいと言われる考え方がこのゲームでは上手く取り入れてあって、当たり前のように使っているのはびっくりした。ポインタを理解するにはこのゲームが一番だ。

僕はとても楽しくてお薦めしたいけど、これも万人向けでないことは分かっている。
でも、興味持った人は試してみて欲しい。

こんな人におすすめ

プログラミングはつまりパズルなのね、と思えた人
プログラミング経験者で省ステップ化とかが好きな人
プログラミング未経験者でどんなものか気軽に試してみたい人