【評価・感想】モンスターを倒して強い剣や鎧を手にしなさい。死んでも諦めずに強くなりなさい。勇者隊が魔王を倒すその日を信じています。

こんにちは。蓮根です。
今回は、「モンスターを倒して強い剣や鎧を手にしなさい。死んでも諦めずに強くなりなさい。勇者隊が魔王を倒すその日を信じています。」。タイトル長いな。

このゲームは名前は知っていたんだけど、セールで安くなっていたので買いました。3DダンジョンRPGは、古くはブラックオニキスとか好きだったし、ウィザードリィに夢中になったこともあって嫌いじゃないです。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

C評価
定価そのままだと高いとは思うけど、良く出来た3DダンジョンRPGです。バランスよいです。

内容
ストーリーはあるけど割愛。プレイしてからのお楽しみで十分です。

さて、ゲーム内容はウィザードリィ大好きな人が作った3DダンジョンRPGって感じです。ダンジョンの各階層を踏破していくことが目的。各階層にはボスが居ます。

パーティは6人。当然、3人が前衛で3人が後衛です。
最初はキャラメイクからスタートで、職業を決めてボーナスポイントを能力に割り振ってキャラクターを作ります。ウィザードリィと同じですね。

職業は結構多い。戦士、騎士、武道家、魔法使い、僧侶、銃使い、侍、忍者の8種類です。最初から全部の職業を選べるので、本当に好きにパーティを組めます。

このゲーム、幾つか一般的な3DダンジョンRPGに無い特徴がありますので3つ紹介。

1つ目は、成長の方法が沢山あること。成長の方法も大きく3つ。
一番分かりやすいのがキャラクターレベル。経験値が溜まると、任意のタイミングでレベルを上げることができます。レベルを上げると能力値を1上げることが出来て、HPとMPも上がります。
そしてスキル。職業ごとに覚えられるスキルが決まっていて、スキルポイントを割り当てるとスキルが使えるようになります。更にスキルはレベルを上げることが出来て、レベル1にするなら1、レベル2に上げるときに追加で2、という感じでスキルポイントが必要になってきます。0からレベル3にするなら、1+2+3で6必要ってことね。
ポイントは、スキルポイントはレベルとは別に経験値を貯めると貰えるということ。何でそれがポイントなのかは後で説明します。
最後に装備のレベル。武器や防具を装備した状態で経験値を取得すると、装備にも経験値が貯まります。そして一定量貯めると装備のレベルが上がる。武器なら攻撃力が上がるし、防具なら守備力が上がる。これも重要です。

2つ目は、とにかくやり直しが出来ること。
職業は街でいつでも変えられるし、能力値の割り振りも街でいつでも割り振り直せます。
レベルはダンジョンの中でも、いつでも上げられるし、下げることも出来る。

スキルポイントもダンジョンの中でも割り振りし直せます。
なので、ボス戦の手前までは雑魚敵用のスキルに割り振って進めて、ボス戦用にスキルを振りなおすなんてこともOK。敵の弱点属性は表示されるので、ボスの手前で弱点の属性攻撃魔法にスキルポイントを投入するなんてことは当然やりますし、ボス戦用に職業を変えてチャレンジなんてことも大丈夫。

その時に適した状態を好きに作れるというのは変わっているけど面白いです。

3つ目は、攻略の制限があること。
ダンジョン階層ごとにボスがいるんだけど、ボスを倒した時の状態で評価が決まります。評価の基準は、マップ踏破率、ボス戦の撃破ターン数、ボス撃破時のレベル、です。

ここで特に問題になるのはボス撃破時のレベル。実は階層ごとに上限レベルが決まっていて、次の階層に行けるようになると上限レベルが幾つまで引き上げられましたって感じで教えてくれます。ただ、最大まで上げちゃうと一番良い評価を貰いにくくなるというジレンマ。
評価で何が変わるかというと、次の階層で貰える宝物のランク。例えば最高のS評価だと、Aランク以下の宝物が1つランクアップする(つまり全部ランクアップする)のですが、A評価だとBランク以下の宝物が1つランクアップとなります。
宝物のランクは結構重要で、良い装備を入手できないと致命的。つまり、レベルを上げ過ぎてはいけない、となってしまいます。

この説明だけ聞くと、強いボス攻略の為にレベルを上げて対処、なんて力技で押し切れなかったりして面倒だと思うかもしれません。が、意外とそうでも無いです。
まずは、そこまでレベリングが必要では無かった。ボスで苦労したのは2体、最初に倒した時にS評価を取れないで再挑戦したのは1体。結構なんとかなります。
そしてもう1つ、レベルを上げる以外にも強くする方法があります。
さっきも書いた通り、スキルポイントを入手、装備のレベルを上げるという方法がある。これが上手く出来ていて、装備のレベルを3時間くらいやったら、相当強くなります。キャラクターのレベルなんてどうでも良くなるくらい。強い装備を入手したことも含めてだけど、攻撃力の数字だけで言えば2倍近くになったり。
スキルポイントもだいぶ手に入るので、スキル強化できて色々と楽になりました。

このゲームの面白いところは、装備の種類が多いところ。
1つの階層で、ドロップで手に入る装備の種類がとても多い上に、装備でも微妙に個体差がある。なんで、細かくキャラクターを強化できるんですよ。これが結構楽しい。
例えば忍者の場合、武器は短剣、刀、ナックル、シュリケンが装備できます。1つの階層で武器種ごとに2、3種類が新しくドロップしたら結構な数になるでしょ?しかも忍者は二刀流で両手に武器を持てることを考えると、新しい武器をゲットする楽しみだけでも大したものです。

肝心のダンジョンは、階層ごとに特徴があって工夫を凝らしている感じ。
毒のタイルがメインの階層、トゲのタイルがメインの階層、水流で流される階層、あることをするまでは無敵のガーディアンに追いかけられる階層なんてのもあります。そういった各階の特徴をパズル的に対処するという側面もあり。
人によっては面倒と思ってしまうかもしれないけど、ダンジョンの作り自体が親切というかわかりやすいので、そんなに嫌な感じはありませんでした。

敵は3Dダンジョンゲームにしては珍しく、シンボルエンカウント。

赤、青、緑、紫のシンボルがあって、赤は場所を移動しない、青は自分から逃げる、緑はランダム移動、紫は自分を追ってくるという特徴があります。これも、ちょっとパズル的な要素が出てくる部分。特に青シンボルは経験値が沢山貰えるんだけど、どうやって追い詰めるかということを考える必要があります。

戦闘は普通のコマンド選択式。ちゃんと高速戦闘も用意されているので、雑魚敵との戦闘が面倒という心配は不要。

地図はオートマッピングなんだけど、難易度によってはダンジョンを探索して「地図の虫」を入手しないとマップが見られないという仕様。難易度はゲーム開始後でも変えられるので、あまり心配しないで大丈夫です。

ちょっと癖がありそうに見えるけどちゃんと考えて作られている3DダンジョンRPG。
癖の強さに騙されないで、ちゃんと評価してあげたいゲームでした。

コスパ

5480円でクリアまで50時間以上。ちなみに、50時間のうち約10時間はラスボスに1度負けてから倒すまでの時間です。
定価で言うとコスパは普通ですかね。定価で買ってないですが。

感想

昔3DSで遊んだ世界樹の迷宮とどっちが好きだったかな、と考えるくらいには面白かったし好きです。
だいぶ忘れかけているけど、世界樹の迷宮の方が好きかな。

このゲームの魅力は強化の自由さ。
前にも書いたけど、装備の種類が多いので、細かく装備を変える楽しみがある。ただし、その一方で装備のレベルがあるので、強くした装備を変えるのを躊躇したり。長く使っている装備のレベルが30とかなると、愛着沸いて強い装備が手に入っても悩んじゃう。これが楽しいです。
僕はラスボス戦以外ではやらなかったんだけど、ボスに合わせて転職したりというのも、やったら楽しいと思います。パーティーに思い入れを持たずに最適な形を追い求めるのが好きな人に向いているかも。

ちょっと気になったのは、やっぱり評価システム。最高評価を取らないと強い宝物が出ないので、どうしてもS評価必須になってしまうと思います。そうすると自然と、レベルをあまり上げられないということになっちゃう。
これが実害があるかというと、実はあまり無いと思っています。ラスボス前にレベリングをしたんだけど、キャラクターのレベルは上げられないけど装備のレベル上げるだけで相当強くなったし。

ただ、やっぱりRPGで気兼ねなくレベルを上げられないっていうこと自体がちょっとね。実害は無いとは言え、レベル上げたいじゃないですか。ゲームデザインの根本的なところだけど、僕のRPGの楽しみ方には合わなかった部分だと思います。

とは言え、バランスは相当良くパズル的な楽しみも十分。
3DダンジョンRPGは数が少ないし、好きな人には自信を持ってお薦めできるゲームです。

こんな人におすすめ
・3DダンジョンRPG好きで、最適解を探すの好きな人
・3DダンジョンRPG好きで、バラエティに富んだダンジョンが好きな人

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