【評価・感想】LA-MULANA (ラ・ムラーナ)

こんにちは。蓮根です。

今回はLA-MULANA。

このゲームは、何かの記事で作者が「ガリウスの迷宮みたいなのを作ろうとした」というニュアンスの言葉を読んだり、SwitchのLA-MULANA2の初回特典が魔城伝説っぽいパッケージだったりと、MSXのコナミゲーム好きに突き刺さることをやっていて興味あったゲームです。
(ちなみにMSXっていうのは30年以上前、ファミコンと同時期にあったパソコンです。そのパソコンでもコナミはゲームを発売していたのですが、ファミコンとはちょっと違う雰囲気のゲームを出していて人気だったのです)

いつかやろうと思って積んでいましたが、やっと順番がきました!

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

B評価
評価が難しい。
難易度が高すぎて、後半楽しめた感が薄いのですが、確実に良いゲームと思っていますし、好きです。

内容

画面切り替えタイプの探索アクションゲームです。

マップが1枚になっていないので、いわゆるメトロイドヴァニアにはならないでしょうが、探索しながらアイテムを集めたり武器を拾ったりして強化していく、という同じような感じです。

主人公は、考古学者の「ルエミーザ博士」。謎の巨大遺跡「ラ・ムラーナ」に眠る生命の秘宝を探すことが目的です。

遺跡は、エリアで分かれています。エリアごとにマップがあり、別のエリアの入り口に入ると別マップに移動できます。

操作は移動にAボタンでジャンプ、Bボタンで武器とYボタンでサブウェポンが使えます。それにXボタンで使用アイテム。

武器は近距離攻撃武器です。
最初は鞭だけですが、ゲームを進めると斧とか剣とか色々と入手できます。それぞれの武器は攻撃力や攻撃範囲、速度など特徴があって、場面場面で上手く切り替えて使うと攻略が捗るように出来ています。

サブウェポンは遠距離攻撃武器です。
これも途中で入手して増えていきます。サブウェポンは種類ごとに残弾数があって、最初はちょっと使いずらいですが途中からは気にしないで使えるようになります。これもアクション的な攻略では上手く使いこなすことが鍵になります。

使用アイテムは、遺跡の謎解き用のアイテムって感じです。特定の場所で特定のアイテムを使うと何か起こる、といった用途ですね。ちなみに最初に入手する使用アイテムはハンディスキャナー、ガリウスの迷宮でいうところの虫メガネっぽいアイテムでガリウスを思い出させられました。
ただ、ガリウスと違うのは石碑にストーリーを知るための文章などが記されていること。不要な情報もありますが、謎を解くための鍵が石碑に記されています。重要です。

最初に言ってしまいますが、このゲームは間違いなくMSXのコナミゲームフォロワーです。
あの頃、ガリウスの迷宮にワクワクしていた人達には、操作感だけで懐かしくなるはずです。僕はなりました。
垂直ジャンプをしてから左に移動して空中で右に戻れる感じ、伝わるかな。ガリウスの迷宮で十字架を取るときの操作をそのままこのゲームでも出来るのです。

さて、このゲームは非常に、非常に難易度が高い。
アクションゲーム的な難易度はそこそこって程度で、僕でも何とかなりました。それよりも謎解きの難易度です。

こういった探索型のアクションゲームではよくある謎ですが、ある場所で特定の行動を取らないといけない、とか、ある順番で何かをしないといけない、といった謎が沢山用意されています。その行動のヒントが石碑に用意されているのですが、抽象的に書かれていたり、どこのエリアのヒントかがわからないことがある。
なので、今目の前にある宝箱が取れないのは、今やることを出来ていないからなのか、先に進んでアイテムを取ってから戻らないといけないのか、ということが分からないのです。最初の最初ですぐには解けない謎があって、このゲームでは全部の謎を解きながら進められるわけじゃないんだと思い知らされるのですが、そういったものが続くのは結構きつかった。

ヒントが抽象的で繋げていってやっと理解できるようなもの、後のエリアでヒントとして必要になるものも多いので、メモの管理は必須だと思っています。ゲーム内でメッセージの記録機能はあるのですが、保存できる数が限られているのでメモする方がいいでしょう。それくらい、ちゃんと向き合わないとダメなゲームです。

ただ、たぶんですがヒントだけで解決できないところもあって、というか間違いなくあるしそんなところだらけなんですが、その場合は各エリアに行って怪しいところを探し回ることになります。
新しく入手したアイテムで何か起こらないか、何かが切っ掛けでエリアに変化が起きていないか、探します。本気で全部のエリアを探しまわります。

何かスイッチが入ったということはアイテムの効果で分かるのですが、そのスイッチが切っ掛けで何が起きたかはわからない。今どきは親切なゲームが多いですが、昔の親切さレベルで、作り込みボリュームは現代レベルで、という大変なものになっています。

アクションは、僕は相当好みでした。
キャラクターを操作するだけでも操作感が気持ちよくて楽しかったし、ボス戦も苦労したボスはいますが、サブウェポンを上手く使えば何とかなるレベルです。

難易度的な部分で1つ良かった、というか助かったのは、セーブポイントが決まっていて普段は死んだら最後にセーブした状態からなのですが、ボス戦直前はセーブされること。なので、1回ボスのところまで最高の状態で行けば、毎回道中で体力減らないようにとか考えないで済むというのは本当に助かりました。

魅力はすごいありますが、凶悪な難易度のアクションゲーム。
そそられる、という人は是非。お薦めできます。

コスパ

クリアまで40時間くらい。値段は1480円。
楽しめる人にはコスパ良すぎってレベルだと思います。

感想

このゲームは一言で言うと、不親切なゲームだと思っています。
ずっと「難易度が高い」という表現をしてきましたが、難易度が高い理由は不親切だから、だと思っています。

最近のゲームはノーヒントで広いマップの中から何かを探せなんて言わないじゃないですか。ファミコン時代とかってそれが普通だったけどボリュームも少なかったので何とかなりました。
ネットが無いので何とかするしかなかったが正しいですが。ファミコンのゼルダは、何かないか調べるために全部の木を燃やしたものです。
このゲームは大ボリュームな上に不親切という、ツラいゲームに仕上がっています。

それじゃあ不親切が悪いかっていうと、それは人それぞれ。

僕も序盤は自力で何とかするぜって楽しんでいたのですが、行けるマップが増えて「何かスイッチを押した」という時に、これって全部のマップを探さないといけないんじゃない?と気付いてしまって、攻略サイトを検索してしまいました。
本当は、自力でクリアしたかったのですが。子供の時なら自力でやり切ったのかもしれません。

攻略サイト見てクリアして面白かったの?と言われると、面白かったです。
中盤終わりくらいからは、結局全部攻略サイトのお世話になったレベルですが、一応最初は自分で探してみるというだけでも楽しめました。もし自力でクリアできたら達成感すごかっただろうな、と羨ましく思います。

このゲームは難しくて攻略サイトに頼る人が多いでしょうが、攻略サイトが攻略手順を全部説明する形式でなくて、ここで困っているならこうする、という形式で書いてあるのが良いところです。詰まってプレイ自体を止めないように手を差し伸べるけど、全部は答えは言わないという。
変な話ですが、攻略サイト作成者の、このゲームへの愛を感じます。

そして何度も言ってしまいますが、アクションが良い。僕はゼルダの冒険よりガリウスの迷宮ってタイプなのですが、そういう人には最高の操作感なのですよ。

昔のMSXのコナミゲームが好きだった人は、買って後悔しないと思います。
30年くらいの時を越えて、あのころの雰囲気を持った新作ゲームがあるってだけでスゴイと思いません?

懐かしさ関係なく、ボス戦も出来がいいです。
ボス、中ボス合わせると結構な数になりますが、どれもバラエティに富んだ敵だな、と。後半に、使い方次第でボス戦でも相当強いアイテムが手に入るので、それを上手く使うと瞬殺できるのも居たりしましたが、それを含めて楽しかった。

何も考えずに手を出すゲームでは無いと思います。
ちゃんと何を楽しめるか考えた結果、いけると思えた人は買った方がいい。そう思っています。

こんな人におすすめ
・不親切だろうと、難易度高いゲームをクリアして達成感を味わいたい人
・MSXのガリウスの迷宮が好きだった人

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