【評価・感想】Book Of Demons
こんにちは。蓮根です。
今回はBook Of Demons。
説明によると、「ハックアンドスラッシュとデッキビルディングの融合」。Slay the Spireが楽しかったのでデッキビルディングという言葉に弱いんですよね。未だにハックアンドスラッシュってよくわかっていないけど。
そんな期待で購入です。
評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)
難易度調整に少々疑問あるものの、最後まで楽しめました。ただし、定価相応では無いかな。
内容
RPGのように、レベルを上げて装備を整えて主人公を強くし、大聖堂の地下ダンジョンに潜ってラスボスを倒しにいく、というゲームです。
まず、ちょっと変わっているのは世界の表現方法。飛び出し絵本の世界、となっており、人もダンジョンも敵も、すべて紙で表現されています。ですので、動きは乏しくなっていますが、個人的には結構好きでした。
ゲームを始めると、街からスタート。ゲームは、街とダンジョンの2か所だけです。
沢山の町の人が居なくなってしまい、残っているのは4人だけ。治療師、酒場の娘、賢者、占い師の4人です。
治療師は体力の回復が、酒場の娘は大釜の中身の購入が、賢者はカードの鑑定が、占い師はカードのアップグレードがそれぞれ出来ます。
このゲーム、アイテムはすべてカードで表現されます。これがまず重要。
カードの種類は、緑色のアーティファクトカード、青色の呪文カード、赤色のアイテムカード、それにルーンカードの4種類。
アーティファクトカードは、装備みたいなものです。装備しておけば永続的に効果を得られる、というカード。
例えば、上の「生命のお守り」の場合には一定時間ごとにハートを回復するという効果があります。
呪文カードは、使用にマナを消費するカードです。もちろん、強いカードは消費するマナも増えます。
上の「強烈な一撃」では、魔法1回で4とか5のダメージを与えられます。普通の攻撃では1ダメージなので、結構強い。
アイテムカードは、利用回数制限のあるカードです。回復ポーションとかですね。
利用回数制限は、街で回復することができますが、ダンジョン内では途中で使えなくなっちゃうというのが悩みになります。
そしてルーンカードは、カードのアップグレードに使うカード。例えば、上の呪文カードの画像はアップグレードをする時の画像ですが、アップグレードに使うルーンカードの種類が決められています。上の画像の場合なら、死のルーンを1つ、真実のルーンを1つ、それに任意のルーンを2つですね。
どの装備もアップグレードすると急に強くなるので、ルーンカードは重要です。ルーンカードは狙った種類を持っていない場合、融合して別の種類にすることも可能。月のルーン2つで死のルーン1つ、という感じです。
入手したカードは装備しないといけませんが、装備の枚数には制限があります。カードスロットの数が装備出来る枚数になります。
普通のRPGみたいに、頭の装備1つ、胴体の装備1つというような制約はありません。武器を2つでも大丈夫。そして、ダンジョン内で使うカードは、アーティファクトカードも呪文カードもアイテムカードも、全部カードスロットにセットしないといけません。これが悩ましい。
アーティファクトカードを沢山セットしたいけど、そうするといざという時の呪文カードやアイテムカードがセットできない。
カードスロットは最初は3か所。ゲームを進めると増えていきます。
さて、肝心のダンジョンです。
ダンジョンはフロア単位で区切られています。フロアをクリアした時点で、更に下に行く、街に戻る、といったことができます。
操作は左スティックで主人公の移動。通路の部分だけを通れます。ちなみに敵は通路以外も動きます。
右スティックでカーソル移動。敵への攻撃は、カーソル近くの敵を自動で攻撃します。この場合のダメージは一定間隔ごとに1。それだけだと弱いのですが、カーソルを敵に合わせてAボタンで追加攻撃できます。
Yボタンで探索。壺を壊したり本棚を探したりして、アイテムを出します。出てきたアイテムは、カーソルを合わせることで取得可能。
Xボタンでアイテム利用。L、Rボタンでカードスロットの利用するカードを選択して、Xボタンで利用できます。ここで利用できるカードは呪文カードとアイテムカード。アーティファクトカードは勝手に効果が現れるだけです。
そしてBボタンが色々な操作になります。敵の呪文を邪魔したり、毒を受けたときに消したり。
勝手に攻撃してくれて、敵にカーソル合わせてAボタンを連打するだけという攻撃方法。序盤は結構楽勝と思っていたのですが、意外にも忙しくなります。敵の呪文を見たら邪魔するためにBボタン長押しとか、毒を受けたときにBボタンで毒を消すとか忘れると結構大変。
更に、気絶攻撃を受けたとき、偶にアーティファクトカードの装備が外れてしまうことがあります。この場合は、LRボタンで装備を選択してXボタンで再装備しないと効果を得られない。これがなかなか厳しくなります。終盤は、ハートやマナ自動回復のアーティファクトが生命線になるのですが、これが外れた時に見逃すと致命傷。
1つずつは簡単な操作ですが、視野を広くもって異常がないことを確認していく、異常がある場合はボタン1つだったりしますが、すぐに対処する、という感じです。
それじゃあ、敵自体は弱いかというとそんなことありません。
1対1なら大したことないのですが、囲まれると回復が間に合わないということになります。何が重要になるかというと、囲まれないこと。終盤は常に脱出経路を考えながら行動することになります。それを、自分のステータス異常が無いかをちゃんと見ながらやっていく。
強いアーティファクトを揃えると、大抵はダメージを気にすることなく進められるのですが、急に大量の敵に囲まれたという瞬間、きちんと行動できないとみるみる体力が減っていくということになります。
ただ、戦闘自体がすごい楽しいというよりも、装備をどうするかを考えていくのが楽しいゲーム。
同じ種類のカードでも、コモン、マジカル、レジェンドとレア度があり、レアなカードほどメインの効果以外の補助効果が強くなります。
クリアまでに取得したレジェンドカードは確か3枚かな。
すでにレベルを上げたカードを持っているのと同じ種類のレアカードを入手した場合などは悩ましくなります。レアカードに代えてレベルを上げなおすのか、レアカードを使うのを諦めるか。
ゲームの難易度は最初に選択できますが、ノーマルではラスボスまでに行きつくまでに数回死んだくらいでした。確か5回も死ななかったと思います。ラスボス戦だけが急に厳しくなって、何回死んだか覚えていないくらいでした。
デッキビルドを楽しむアクションRPGというのに魅力を感じるならアリだと思います。
コスパ
定価が高いんですよね。2900円。
クリアまで12時間程度。定価での購入はお薦めできません。コスパ悪めです。
感想
僕もセールで買ったのですが、セールなら買ってもいいかなというゲーム。
内容的には最初は楽しさが伝わってこなかったのですが、理解したらまあまあ最後まで楽しめました。
チュートリアルが都度表示されて、その時に何をすればいいかが分からなくなることは無いのですが、それで何が楽しいの?という感じで進めることになりました。ですが、全部の操作とかが出た後でようやく、大量の敵に囲まれて上手く操作して切り抜けたり、そのための装備を考えるという楽しさが理解できたと思っています。
そういう意味では、楽しさが伝わってきたのが中盤くらい。
ある程度カードスロットが増えて、カードも入手して、という状態までいかないとデッキビルドの楽しさは無いですし、序盤の戦闘は少し単調なのであまり楽しさを感じませんでした。
それを越えれば、カードアップグレードを考えたり、同じ種類のカードが複数あるのでどの能力のカードを使うか選んだりといった楽しさがありますし、戦闘でもボスが弾幕かよって思うくらいの弾を放出して、雑魚敵に囲まれたという状況を切り抜けて、今の上手くない?と自画自賛するみたいな楽しさを味わえます。
ラスボスだけ強すぎたのがちょっと疑問。
それまでは序盤によくわかっていなくて死んだ以外は、何回かハートが1桁になって危険ということはあったものの死ななかったので、戦闘の緊張感がそこまででは無かったのと、ラスボス戦の落差が大きすぎました。
ボタン押す以外の操作は無いしアクションは難しくないので、必要なときに必要な操作をする、というゲーム性だと思っています。そして、自分の装備を上手く整える楽しさ、そんなのが好きな人にはお薦めです。
こんな人におすすめ
・デッキビルド+簡単アクションが魅力的な人
・楽しくなるまで辛抱できる我慢強い人