【評価・感想】Agent A – 偽装のパズル

こんにちは。蓮根です。

今回はAgent A。

公式の説明を読むと、「スマートなロジックベースのパズルが盛り沢山!」とか「難解パズルラビリンスにチャレンジ!」とか書いてある。ふむふむ、ストーリー途中でパズルを解くっていうとレイトン教授みたいなのかな、と思って購入。

結果はちょっと勘違いでした。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

B評価

結構好きでした。
B評価にするかは値段が理由でちょっと悩んだけど、今までで一番好きな脱出ゲームなので。

内容

スパイと特殊エージェントの戦いを題材にした脱出ゲーム。たまにパズルもあるけど、ロジックベースのパズルはちょっとあるというくらいで、色々なヒントから想像できるものを選択していくというゲームだ。

まずはストーリーから。

主人公は特殊エージェントのエージェントAだ。ちなみにエージェントBも居る。沢山居るエージェントの中でもトップなのがエージェントAだ。
特殊エージェントを狙っているスパイ組織と対峙するため、敵スパイのルビー・ラ・ローグのアジトに侵入してルビーを捕らえるのが目的だ。ルビーはこんな人。セクシー系。ゲーム中、結構出てくることになる。

操作はものすごくシンプル。
左スティックで画面のカーソルを移動。Aボタンでカーソル位置でアクション。Bボタンでバック。

Aボタンのアクションがだいぶ直感的な操作になっている。扉を選択すれば次の部屋に進むし、部屋の一部を選択すればそこがアップになる。ボタンなら押してくれるし、ガラスなら叩いたり。無反応ということが少なくて、何かアクションしてくれるのが良い。

例えばガレージに入ったところはこんな画面。

ここで正面の棚のところでAを押せばアップになる。棚の戸でAを押せば開けてくれるし、もっと何かある部分だったらAを押せば更にアップになって詳細に見ることが出来たり。

Bボタンのバックは、移動元に戻る、といった感じ。
一部を大きく見ている時なら、全体を見ている場面に戻るし、廊下から部屋に入った状態なら廊下に戻る。これまた、違和感を感じずに操作できる。

あとはアイテム。拾ったアイテムを利用できる。基本的にアイテムは一度使ったら無くなる。もう使わないアイテム含めてどれでしょう!、みたいな意地悪は無しだ。

ゲームの進め方は、色々なところを選択してアイテムを集めたり、ヒントになりそうなものを集める。特に説明は無いんだけど、同じような個所を探してそれに合わせたりすると次のヒントが手に入ったり、行ける場所が増えたり。

序盤の謎で一例を挙げてしまうと、階段にある花瓶。4つの花瓶の形と位置をよく覚えておいて。

別の部屋にぶら下がっている花瓶。よく似ている、と気付けばオッケーだ。階段の花瓶と同じようにすると何か起こるかも、という感じで考えていく。

こういうゲームの場合、僕は3つのわかりやすさが大切と思っている。

1つ目はグラフィックのわかりやすさ。場面の表現とかアイテムとかが基本的には絵で表現されるので、何か分からないとなると一気にやる気がなくなる。
このゲームはグラフィックはまったく問題なし。何かわからないということは、最後まで1つも無かった。それに、主人公の独白という形で説明のメッセージがあるのも良い。

2つ目は謎のわかりやすさ。簡単すぎてもダメなんだけど、類推して解いていくことがメインになるので、思いもよらない謎があるとストレスになってくる。
犬が通せんぼしていて、骨を投げて通るだったら理解するけど、銃で撃つのだ!って答えだったら、確かに通れるけどちょっとなあ。。って思うでしょ?実はこの犬は猫が嫌いなので猫を連れてくると逃げるのだ!って言われたら、そこでゲーム終了します。そういうことです。
これもこのゲームは問題無し。色とか形とかでどれもちゃんと推測できた。ここもメッセージがあるのがプラスになっていると思う。

3つ目は手順のわかりやすさ。次に何をするのかが分からないということになると、投げ出すしかなくなってしまう。
このゲームでは、ここがちょっと大変だったかも。ちゃんとストーリーは意識してくれていて、大雑把なやることは次のミッションとして表示される。ここは良く出来ている。

ただ、ミッションをクリアするための手順がわかりにくいことがある。正直に言えば上の写真の、電気プールを解除する方法は解除した時に初めて、こうやれば解除できるのね、と分かる感じだった。
特に手持ちのアイテムが1つも無くなった時には、次に何をすればいいの?となってしまう。どこに謎があるの?という状態。だいぶあちこちを探しまわることになった。

ちなみにこのゲーム、ヒント機能が無い。これがちょっとツラかった。
僕はクリアまでに2回、3章と4章で1回ずつ、わからなくて攻略サイトを見ました。

ゲームはストーリー仕立てになっていて、第1章から第5章までで構成される。
1章はルビーのアジトに忍び込むところから。基本的にはアジトの中で話は進んで行くんだけど、話が進むにつれてエージェント組織とスパイ組織、組織同士の謎とかの話も出てくる。
自分の行動の動機がわかりやすいのはテンション上がるので良いのだ。

ヒントが無いという難点はあるものの、ストーリー仕立ても楽しめ、何より謎のわかりやすさが丁度いいゲーム。

結構お薦めです。

コスパ

値段は1500円でクリアまで5時間以上。
ボリュームを考えると、もうちょっと値段安ければなあ、と思っています。

感想

スイッチでプレイした脱出ゲームというジャンルの中では、一番好きです。
だいぶ非現実的な仕掛けも多いけど、あくまで部屋の中にあるものを扱うので、想像しやすい範囲に謎があるのが良い。今までプレイした他の脱出ゲームは、これに比べると謎のための謎、という感じだったので。

部屋を探索している、とかいう気分になるところが好きだったんだと思う。他のゲームとの比較でなんだけど、The Roomとかは箱をぐるぐる回してあちこち触っているだけみたいな気分だったのに対して、これはだいぶ脱出ゲーム感が強かった。

昔、新宿の脱出ゲーム遊べるところで、沈没する船から脱出するっていうのを遊びにいったことがあるんですよ。それは船員の女の子が違う部屋に居て、その娘とモニタ越しで話せるという設定でストーリーが進みつつ、謎を解くという感じ。このゲームも、それと同じようにちゃんと先に進める理由を感じながら遊べた。
ストーリーが超面白い!とか言うつもりは無いけど、やっぱり有ると無いでは全然違う。

写真だけだと地味に思うかもしれないけど、実際の画面はアップになる時とかもスムーズに動くし、まあまあ動きがある。基本的には人は出てこないのでバリバリ動くようなものは無いけど、地味とは感じさせないと思う。
見た目が損していると思っているんだけど、写真で見るのとプレイするので印象違うと思っている。

ちょっと残念だったのはエンディング。
詳しいことは書かないけど、ラストのオチはもうちょっとうまく作れたんじゃない?と思ってしまう。まあ、これも好みなのかな。

僕がプレイした中では一番脱出ゲームらしい脱出ゲーム。僕の中ではThe Roomを抜いて、一番好きな脱出ゲームになりました。

こんな人におすすめ
・脱出ゲームってストーリーある方が楽しいよねって思う人

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