【評価感想】Kingdom: New Lands

こんにちは。蓮根です。

今回はKingdom New Lands。
Kingdom New Landsタイトル

このゲーム、紹介の「王国を築き、冒険を通じて領土を拡大」というあたりがまず気になった。
更に、この綺麗な画面。何これ、凄い。
レトロゲーム好きのはしくれとして、3Dとかよりもピクセルアートの綺麗さは心に響くのだ。

ファイナルファンタジー1を初めて見た時のカッコよさ。
テグザーを初めて見た時の新鮮さ。
ソーサリアンを初めて見た時の驚き。

どれも今と比べたら粗いドットだけど、ゲームの世界観を表現していた。

わかるわかる、俺もそうだったぜ!って人は、公式ページで画面写真を見てみて欲しい。
美しい雪景色。昔の感動を思い出せるかもしれない。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

C評価

内容

タワーディフェンスと言っていいのか悩む、ストラテジーゲームだ。

主人公は王、もしくは女王。
新しい島に船で着いたところからゲームは始まる。
船は壊れてしまっている。王国を立て直して、船を直し、島を脱出するのだ!
壊れた船

近くにいる幽霊(たぶん、昔滅びた王国の、王の幽霊)がこっちへ来いと導いてくる。
ついていくと、焚火に連れていかれる。ここで3コインを使うと小さいながらも王国を築ける。
建国

王国を築いた後はどうするか。
主人公は、敵を攻撃できないし、木の1つも切れない。自分で出来ることは指示することだけだ。
ただ、人を動かすには金が必要だ。王の権威では動いてくれないらしい。

まず、乞食に金をあげて国民にする。支払いは1コイン。金に釣られて国民になってくれる。
そして弓を購入すると、乞食は弓を手に取って射手になる。弓は2コイン。
射手は草原でウサギを狩ってくれる。ウサギは1コインになるのだ。射手が稼いだコインは、射手の取り分は無くて、全額王に納めてくれる。税率100%だ。

夜になると、変な敵が王国に押し寄せてくる。
敵にやられると国民は乞食に戻ったり死んだりするし、王様がやられれば王冠を奪われてゲームオーバーだ。敵を王国内に入れてはいけないのだ。
そのために防御壁を作って敵を防ぎ、射手が防御壁の中から敵を倒すのだ。
敵の攻撃を防ぐ

防御壁を作るには、ハンマーを購入する。そうすると、国民はハンマーを手に取って大工になる。
大工は指示に従って防御壁やその他の建造物を作ってくれる。
防御壁に魯や投石機の作成、王国の拡張、木を切って草原を広げたり、農地を作ったり、船の修理も出来る。
王国の拡張

そして農民。
農具を購入すると、国民は農民になる。
農民は農地があると、畑を耕して作物を育てる。作物は一定期間ごとに収入になる。

敵は日にちが経つにつれて数が多くなっていく。それを防ぎきれるように準備しないといけない。
防御壁や魯をレベルアップし、投石機を準備し、射手を増やしておきたい。
そのためには、まずは金。きちんと収入源を整備する。そして、乞食を毎日リクルートして国民を増やし、脱出の準備を進めていくのだ。

このゲームは、何をするかの指示はできるけど、誰がやるかは指示できない。
木を切るように指示を出したら、防御壁の修理をしていた大工まで木を切りにいって夜まで帰って来なかったり、夜に敵が来るのが分かっているのに、次々と大工が遠くの作業をしに行って、次々と死んだり。

そう、特に大工の事故が多い。
防御がおろそかにならないように気を付けながら、早く脱出できるように指示を出していくのがこのゲームの胆だ。

船は金を払うと、修理部品が1つ手に入る。
船の修理

それを大工が修理して、全部修理終われば、船が桟橋に向かって出発する。
船には射手が乗り込み、船を大工3人で動かす。最初は、船を完成させると船に乗り込む人の分、防御の人が減ってしまい、王国の防御がスカスカになって失敗した。慣れるまでは、このバランスも難しい。

桟橋は島の左右どちらかの端にある。
王国から桟橋に行く間に、ポータルという敵が出現する穴がある場合は、ポータルを破壊しないと船は桟橋まで到着しない。ポータルは魔界の入り口だ。
ポータルを破壊するためには、国民を騎士にして、ポータル破壊指令を出す。
騎士は弓兵を連れて、ポータルまで走っていく。騎士が勝てばポータルを破壊して帰ってくるし、ポータル破壊中に敵にやられれば、もう一回騎士にするところからやり直しだ。
ポータルを攻撃する

このポータルの破壊が辛い。
騎士を作ると、射手が減るので王国の防御バランスが崩れる。
更に、ポータルの破壊が成功すると、敵が1回総攻撃を仕掛けてくるのだ。これを防ぎきるのが、本当に大変なのだ。
ポータルを何個も破壊すると、総攻撃もヒートアップしてくる。
何回目かの総攻撃は防御壁1つでは防ぎきれなくなる。仕方ないので防御壁を3つにして、それでも防ぎきれずに王国内に敵がなだれ込んで来て、ギリギリで崩壊を逃れるくらいだ。
ポータル破壊後の敵の攻撃

船で無事島を脱出出来ると、また船は難破して新しい島に到着する。
全部で5つの島を脱出できればゲームクリアだ。
もちろん島ごとに特徴があって、だんだん厳しくなっていく。

ただ敵だけが強くなるのではツライが、王国のパワーアップも用意されている。
それぞれの島には道しるべみたいなのが用意されていて、それに2コイン払うと地図が手に入る。
地図の入手

地図を手に入れると、新しい建造物や乗り物を利用できるようになる。

新しい建造物はチート性能だ。
僕の場合は地図の効果がわからず、地図を1つしか手に入れないで4つ目の島をクリアできなくなっていた。
あまりに厳しくて攻略サイトを見たら、地図のことが書いてあった。
地図を手に入れたら強いこと、強いこと。さんざん苦労した島が(ポータル破壊の総攻撃は苦労したけど)楽々クリアだった。

理解するまでは難しいゲームだけど、理解していくにつれて面白くなる。
どうやって収入基盤を作るか、ポータル破壊の準備をいつするか、大工が事故った時にどうやって対処するか。
思い通りには国民が動いてくれないが、それを楽しむゲームだった。

コスパ

エンディング見るまで、約25時間。
なかなか楽しめたと思う。

値段はそこそこするけど、コスパは良いと思う。

感想

コスパは良いと思っているけどC評価にした理由が、バグの多さ。
細かいバグは幾つかあったけど、まあ、いい。我慢できる。

僕の場合、「エラーが発生したので、ソフトが終了しました」って表示されてしまい、2度とそのユーザーではゲームが起動しなくなってしまったのだ。
仕方ないので、スイッチの新しいユーザーを作ってやり直した。
あまりに致命的なので、評価を下げている。発売されて1年くらい経つけど、アップデートで直してほしい。

ゲーム自体は、良質なストラテジーゲームだ。
よくよく考えると、敵も3種類しかいないし、建造物もそんなに多くないし、そこまで複雑なゲームじゃない。
王国は、簡単に言ってしまうと、幾つかの店と魯と防御壁と畑で出来ているのだ。シンプルなゲームだと思う。

このゲームが面白いのは、バランスが取れているからだ。
ストラテジーゲームという分類なら、Has Been Herosよりも運要素が少ない。楽しさが少し違うのだ。
島の生成はランダムなのでクリアが難しい島は、ある。でも、Has Been Herosの方が、魔法の引きが悪い時の絶望感はひどい。

バグのせいでおすすめするのは難しいが、ゲーム内容としては文句なく、ストラテジーゲーム好きは楽しめると思う。

そして、最初にも言った画面の綺麗さ。
期待以上の表現力で、夕暮れや夜、四季や天気なども表現されていて、素晴らしい出来だ。
夜明けの森

さて、このゲームもHas Been Heros並み、それ以上に説明が無いゲームだ。
やっていて、せめてこれは説明があった方が良いと思うことだけ書いておく。

・死んだりリタイアしても特に罰則はなし。
・道しるべのようなものに2コイン投入すると地図が手に入り、新しい建造物や乗り物が1つ解放される。
・地図を手に入れると次の島以降ずっと、新しい建造物や乗り物が出現する(ランダムで出現しない場合もあり)
・地図で出現する家には隠者が住んでいる。
・隠者を馬の後ろに乗せた状態だと、魯の最終形(3人射手がいる状態)から更にレベルアップさせられる。
・騎士は基本的にポータル破壊のためにいる。
・騎士を出撃させるには、王国の最前線の旗に4コイン投入する。
・王国を拡張すると出てくる、ハチマキして太った人は銀行家。
・銀行家にお金を渡すと、渡した合計金額に対する利息を毎日くれる。

こんな人におすすめ

ストラテジーゲーム好きの人
画面の綺麗さだけでソーサリアンを買った人