【評価・感想】シークレットゲーム KILLER QUEEN

こんにちは。蓮根です。

今回はシークレットゲーム KILLER QUEEN。

いわゆるデスゲームを題材にしたアドベンチャーゲームだ。
「見知らぬ閉鎖的な空間に13人の男女が連れ込まれていた。13人には首輪が掛けられ、PDAが1人1つずつ部屋に置かれていた。トランプを模したPDAには、犯人のものと思われる指令が書かれていた」

説明からして、わかりやすいくらいのデスゲーム。
他の人を殺さないと、自分が外に出られないというような内容だろう。

題材は殺伐としつつも、イラストはソフトな感じで、そこまで怖くないかな、と購入。
怖いかで言えば、きっと返校の方が怖いでしょ。

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

B評価

これってアドベンチャーゲーム?という疑問はあるけど、ボリュームもあったし、面白かった。

内容

ネタバレは無しでいきます。

主人公は御剣総一。高校生だ。
目が覚めると、全く見知らぬ部屋にいた。学校の帰宅途中以降の記憶がない。

手元にはトランプを模した1つのPDAがある。

PDAにはルールが記載されている。細かいルールはゲームをやってもらうとして、大まかに言うと。

「ゲーム」には13人の参加者がいて、全員首輪をつけている。PDAに書かれた条件を満たして首輪のコネクタにPDAを読み込ませれば首輪を外せる。
ただし、制限時間以内に首輪を外せなかったり、ルールを破ると首輪が作動。着用者を殺す、というものだ。

この首輪を外す条件というのが、全員違っている。
あるPDAを持っている人を殺すとか、何個の首輪を作動させるというように、他の人を殺さないと満たせない条件がある。
一方で、何個のPDAを集めるとか、何時間生き残る、といったように、他の人と協力して満たせる条件もある。

こんなルールの「ゲーム」に突然放り込まれた御剣総一のストーリーを眺めるゲームだ。

そう、このゲームは選択肢は一切ない。
御剣総一視点での画面が表示されていて、文章で説明や会話の内容が表示される。

主人公以外の喋ったことは、ちゃんとキャラクターボイスが全部吹き込まれている。
「ゲーム」が終わるまでが1エピソードになっていて、文章だけじゃなくてある程度キャラクターボイスを聞きながら進めて、大体1エピソード4時間から5時間くらい。

エピソードは4つあって、並列世界というかそんな感じ。
同じ「ゲーム」の舞台なんだけど、もし最初に会う相手が違ったら、という感じで全然違うストーリー展開の話になる。

エピソードごとに最初に会う相手が違う女性になっていて、そのヒロインと「ゲーム」を脱出しようとすることになる。

後はベットシステム。
「ゲーム」の参加者が生き残るかどうか、チップを賭けることができる。

当たると貰えるゴールドはオマケイラストだの、声優のインタビューだのを聞くことができる。

このゲームは選択肢が無いので、ただストーリーを見るだけになる。
当然、ストーリーの出来が面白さをそのまま左右することになるけど、なかなかストーリーは面白い。

このゲームの何が面白いって、参加者みんなが何かのトラウマを抱えている。
それが少しずつ明らかになっていくところだ。

エピソードごとに各人物の生い立ちとか境遇は一切変わらない。
前のエピソードで明らかになった人物像を知ったうえで、次のエピソードでその人を見ると、その人の見方が変わってくる。
こんなこと言っているけど、あの事件があるからなんだよね、と理解できるようになっていくのだ。

そこら辺のストーリーの見せ方がとてもうまい。

更に、この「ゲーム」が何かという核心に、エピソードが進むと触れていくことになる。
この「ゲーム」がなぜあるのか、どうして自分がこの「ゲーム」に放り込まれたのか、後半で明らかになる。

最初はただのデスゲームで、生き残るための大逆転劇って感じかと思って始めたけど、なかなか壮大で先を読みたくなる。
そして人物像がうまく描けているので、少しだけ感情移入できる。

ただ、ライトなイラストに反して、残酷なシーンはそれなりに表現されるので注意だ。

シンプルなゲームだけに、一応見せ方は凝ろうとしている。
最初にヒロインと会うまでが終わると、アニメみたいなオープニングがあり、エピソードの終わりにはちゃんとエンディングもある。

AUTOモードとかも用意されていて、普通はボタンを押すと次のメッセージが表示されるけど、何も押さないでも次のメッセージが表示される。
ご飯食べながらAUTOモードで観るとかもアリだ。

逆にスキップモードとかもちゃんと用意されている。
メッセージ見逃した、という時にはログ表示が簡単にできるようになっていて、ログからキャラクターボイスを再生することも可能だ。

ゲーム内容はシンプルな分、それを楽しむための環境はきちんと整えられている。

コスパ

キャラクターボイスをたぶん5割くらいは聞いて進めて、全部クリアまでに20時間くらい。
ちなみに、一切メッセージを読まずにスキップしまくると、全部クリアまでに1時間弱。

1620円という値段だけど、十分なボリュームがあるので納得のコスパだと思う。

感想

評価をどうするか、とても悩んだゲームだ。
なにしろ、選択肢が一切なくて一本道。ボタンを押すだけのゲームで、AUTOモードにしたらボタンさえ押す必要が無い。

これってゲーム?と思ってしまう。

なので、素直に面白かったか、と考えたら、ストーリーの先が気になるくらいには十分楽しかった。
特に最後のエピソードはなかなかの出来だと思う。

もし購入を検討している人がいたら、アニメを観るくらいのつもりで考えておくと、後で後悔しないだろう。

ちなみに僕が一番好きだったキャラは手塚。

悪役っぽいキャラで、主人公とは敵対するエピソードが多いけど、声も良かったし、なかなかにカッコいい。

13人(いや、12人かな)の生き様を眺めるゲーム。
まあまあ、お薦めです。

こんな人におすすめ

・デスゲーム好き
・ストーリー重視派のアドベンチャーゲーム好き

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