【評価感想】Has Been Heros

こんにちは。蓮根です。

今回はHas Been Herosだ。
タイトル

これは一風変わったタワーディフェンスゲーム。
でも、これをタワーディフェンスって言っていいのか、とても悩ましい。
ユニットの操作はせずに配置やレベルアップを戦略的に行うゲーム、それがタワーディフェンスだと思っている。
このHas Been Herosは3人のヒーローを操作してしまう。どちらかというとパズルか戦略ゲームかだ。

僕の中でタワーディフェンスの代表作と言うと、「中辛!大籠城」だ。
槍兵だの大砲だのというユニットを配置して、通路を向かってくる敵を倒す。20時間くらいは夢中になれる。
もしやったことない人がいたら、3DSを引っ張り出してきてやってみるのも有りだ。おすすめ。

さて、ジャンルはともかくとしてもこのHas Been Heros。
良く出来ているし、結構面白い。
だが、説明が足りていない。本当に足りていない。操作から分かりにくい。
最初、操作方法が分からなくて投げ出そうかと思った。

インディーズゲームファンとして、このゲームの面白さを紹介したい。
せっかくの面白いゲームなので、レビューで伝えられたらと思う。
 

評価マーク(ランク順 S/A/B/C/D/E)

B評価

 

内容

ゲームのストーリーは、少々変わった感じで始まる。
この世界では、昔活躍したヒーローたちがいる。だが、ヒーローの活躍は過去のものとなっている。
そのヒーローに憧れる主人公のローグと年老いたヒーローが、新たな指令を受ける。

それは、王女2人を学校まで送ること。

だが、ストーリーを進めると、学校に送るよりも大きなテーマが出てくる。ここから先は、やってからのお楽しみだ。

操作するのは3人の主人公。
主人公走っている

ステージごとにマップがランダム生成されて、そのステージのゴールへ向かう。
ステージの移動は、一筆書き。同じ道を2回通ると、ロウソクを消費することになる。ロウソクが0になると、道に迷ってしまいゲームオーバーだ。ちなみにロウソクは宝箱や敵を倒した時に手に入る。
この、同じ道というのがポイント。同じ場所を通るのは問題なく、道を通るとダメなのだ。

例えば下写真を見て欲しい。右下がステージの地図だ。
?マークはイベントなので、すべて通りたい。
丸の升目を2度通らないで全部の?マークを通るのは不可能だが、同じ線を2度通らないというルールなら、主人公がいるところ(赤いところ)から、上、右、上、右、下、左、下と行くと?マークを4つ取れる。
そこから更に、右、右、右、上、左、上、右、右、下、右、下と行くと、残りの?マークをすべてとり、ステージゴールのボスに行きつく。
ステージの一筆書き

マップの各場所では、色々なイベントが起こる。
敵との戦闘、商人、魔法商人、ギャンブラー、鍵商人、宝箱などだ。
魔法商人

このゲームの魅力の1つ目は、キャラクターの成長だ。
成長は大きく2つ、アイテム装備による成長と、魔法を覚えることによる成長となる。

アイテムは商人や、ギャンブラー、宝箱で入手できる。
宝箱

主人公の3人は特徴が違う。
1人は攻撃回数は1回だがダメージが大きい。1人は攻撃は弱いが魔法が得意。1人は攻撃回数が多い。
アイテムは一度装備させたら付け替えられない。
どのアイテムを買うか、誰に装備させるかで大きく変わってくる。

魔法も誰に覚えさせるかが難しい。
3人とも覚えられる魔法の数は決まっている。そして、覚えると順番にパネルが配置されるが、パネルの位置によって追加効果がある。この追加効果の内容は人によって決まっている。
そうすると、このキャラは次に雷魔法を覚えさせたい、というような悩みが出てくる。

商人や魔法商人、ギャンブラーから購入するには、お金が必要になる。
お金は宝箱からも手に入るが、一番は敵を倒して手に入れるのが中心になる。
だが、お金が足りず、欲しいものが全部買えないのだ。

お金を何に使うか。魔法を買うかアイテムを買うか悩ましい。
アイテムを我慢したが、魔法商人がなかなか出てこないという事もある。
キャラクターの成長は思った通りにはいかないが、慣れると確実に戦略的に成長させられる。

このゲームの魅力の2つ目、そして最大の特徴は戦闘だ。

戦闘は画面左に主人公3人が並んで走っていくようになる。
3人の位置がレーンになっており、各レーンに右から敵がやってくる。

右から来る敵に当たるとダメージを食らう。
ダメージ受けている

敵には(自分もだけど)HPとスタミナという2つの要素がある。
攻撃を当ててもスタミナがある間はHPは減らず、スタミナが減る。このスタミナは攻撃回数分減るのだ。
スタミナを0にするとスタンするので、ここで攻撃を当てるとHPが減る。
敵スタン

この攻撃でHPを0に出来なかったら、スタミナの最大値が1減った状態で、再度スタミナを減らすところからになる。
スタミナをちょうど0に出来ないとわずかなダメージを与えられるが、再びスタミナがマックスになってしまう。

敵の右側に表示される、緑の四角がスタミナを、赤いバーがHPを表している。
下写真では、一番下のレーンにスタミナ3の敵と、その奥にスタミナ4の敵が来ている。
一番下のレーンのヒーローは3回攻撃(剣のマーク×3が攻撃回数)なので、そのまま手前の敵を攻撃すればスタミナを0に出来る。
ゲームシーン

主人公3人の攻撃回数は、1回、2回、3回となっている。
例えば相手のスタミナが4ならば、1回攻撃と3回攻撃を当ててスタミナを0にするという選択肢がある。
場合によっては2回攻撃のキャラで2回当てる方が良い時もあるだろう。
少しでもHPを減らした時は敵は吹っ飛んで後ろに後退する。もしかしたら、緊急事態でスタミナをちょうど0にするのは諦めて敵を吹っ飛ばすことを優先するべきかもしれない。
色々な状況を考えて、戦略を考える必要があるのだ。
戦闘中Lボタンを押すといつでも時間が止まるので、じっくり考えられるぞ。

レーンを変えるのは、味方が攻撃をし終わった時に、自由に3人のレーンを変更できる。
レーン変更

また、戦略として大きいのが、攻撃は遠くの敵のところまで走っていくのだが、攻撃が終わって画面左に戻る時に敵に当たると、敵のHPをわずかだが削れる。これが実は戦略上重要になる。

敵が多くなると、普通に倒しているだけでは間に合わなくなってくる。
その時には、魔法なども駆使して何とかすることになる。
魔法使用

魔法も属性ごとに説明など無いルールがある。
水属性の攻撃で濡らしてから雷属性の攻撃を当てるとダメージが通る、雷属性の攻撃が後ろに拡散する、など。
少しずつ試していって分かったが、最初は雷属性が使い物にならなくて困った。

ステージ、つまりマップの最後にはボスがいて、最初は1ステージでエンディングとなる。
ステージをクリアすると、ヒーローが解放されて新しいヒーローが使えるようになる。
仲間増える

そして次のゲームでは、2ステージまでクリアしてエンディング、また新しいヒーローが解放される。
そうやって1ステージずつエンディングまでの道のりが長くなっていく。

このゲーム、難易度は非常に高いと思う。
ゲーム内に説明が無いことも理由の1つだが、それを除いても難易度が高い。
だが、きちんと成長戦略を考えられるようになると、勝てるようになってくる。
魔法の引きが悪い時に、どうしても勝てないようなケースはあると思うが、勝率は全然違う。

取っつきにくいが、やり込めばやり込むだけ面白さが分かる戦略ゲームだ。

コスパ

学校に着くところまで進めて50時間くらい。
難易度が高くて苦しかったことも多いが、相当楽しめた。

値段もそれなりには高いが、コスパは良いと思う。

感想

内容にも書いた通り、難易度が相当高い。
しかも進めていくとエンディングまでのステージ数が延びていく。このゲームはボスが結構強いので、エンディング直前でボスに負けると、3時間くらいやって死ぬことになる。これが苦しい。
一方で、成長戦略を考えて倒せなかったボスを倒せるように強くする、ボスとの戦闘方法を考える。これが楽しい。

この説明を聞いて、大変そう、何が楽しいの?と思った人は買わない方が良いと思う。
面白そう、と思った人には本当におすすめできる。

アイテムや魔法の種類も多く、ヒーローを開放して増やせるので選択肢が多くなっていく。値段以上のボリュームがある。

さて、考えるのが楽しいゲームなので攻略情報を書くつもりはないが、やるうえで知っておいていいと思うことを書いておく。
せっかく買ったのによく分からないからやらなかったという人は1人でも減って欲しいと思う。

1.マップ上の操作方法

右スティックを移動したい方向に倒しながらRボタン。
僕は、最初これがわからなかった。

2.アイテムの効果確認方法

まだ一度も見たことの無いアイテムや魔法は、効果が表示されない。
商人

一度見ればゲームオーバーになっても、次回以降は効果が表示されるので大丈夫。効果を覚える必要は無い。
装備したアイテムは左スティックを押し込むと効果を確認できる。

ただし、アイテムギャンブラーではアイテムの効果が表示されない。
そのためにどこまで覚えておくかは人それぞれだが、最低でもプラス効果とマイナス効果両方持っているキノコ類だけは効果を覚えておいた方が良い。
スピードキノコ

3.魔法を覚えた時の追加効果

魔法は各キャラクター5個まで覚えられる。画面に魔法欄があるが、覚えると左からアイコンが埋まる。
まだ覚えていない欄に、追加効果の説明があると思うが、覚えた位置に元々書かれていた追加効果が付与される。
だから、風の効果に関する追加効果であれば、風の魔法でその欄を埋めないと意味がないのだ。
魔法の追加効果

4.体力

体力はアイテムを1つ装備すると50増える。
一度装備したアイテムは他の人に装備しなおすようなことは出来ないので要注意だ。
また、地図も1つのアイテムとカウントされて体力が増えるので、誰に持たせるかを考えた方が良い。

おすすめ対象の人

難易度の高い、やり込み系ストラテジーゲーム好きの人